医師の転職理由ー退局ー
医師の転職理由として、『大学病院・医局をやめる、離れる』つまり『退局』が2016年医師転職ドットコムのアンケートによると、第2位になっています。経験値からよく理解できます。
医師として退局は、常にあることというか、そのまま教授にならない限り、必ず退局することになります。
退局のきっかけはいろいろあると思いますが、大きく 1)円満退局と2)一身上の都合の二通りのパターンに大別できます。
1)円満退局には、他大学の教授になった。開業する。稼業を継ぐことになった。関連病院の部長、副院長、院長になった。配偶者の移転に帯同することになった。円満退局は、客観的に納得せざるを得ない、昇進を祝うタイプの退局で、退局後も医局との関係は良好に保つことができます。
2)一身上の都合、これはいろいろありますよね。教授の退官に当たり、教室でのキャリアップやワーク・ライフ・バランスより、他の好条件を考えるとき。医学博士も取得した、各種専門医も取得した、関連病院の美味しいポストはすでに埋まっている、そろそろ退局して新天地でやってみよう。人間関係で疲弊した。外科に入ってみたものの、他の診療科に転科したい。医局在籍のメリットは既にない。合意できない人事に振り回される。具体的な理由を考えれば、盛りだくさんです。
一身上の都合で退局したとなれば、退局後の医局との関係はなかなかうまくいかないケースが多いです。退局後ドクターが出世して、医局にネームバリューを還元できれば別ですが。
退局するには、ある意味、割り切りが必要です。人生、誰が大事なのか?自分ですよね。家族ですよね。人生、何が大事なのか?ドクター自身の想いの実践ですよね。家族の幸福ですよね。そう考えて、家族と相談して、結論を出せば、退局もなんということはないと思いますよ。退局を推奨しているわけでは、決してありませんが。
確実にスムーズに退局する方法でも書いていますが、医局(教授)のプライドを傷つけない作戦で、淡々と2回の面談で折衝すれば、問題はありません。人の噂も75日と言われるくらいで、自分が思っている程、他人は思いません。
一身上の都合の退局に際しては、医局側は『ここまで面倒を見たのに』、退局するドクター側は『ここまで医局に尽力したのに』と大まかに思うようです。
問題は、退局後の医師人生のプランニングをしっかりと行うことだと思います。縁故であれ、転職サイト活用であれ、人間関係で極度に疲弊した、勤務負荷で極度に疲弊した以外の理由では、特に医師人生のプランニングと次の職場のリサーチはしっかり行う必要があります。それがなければ、次の職場でも後悔する可能性があります。
日本の医師の転職は、平均3-4回あるといわれています。医局の無いアメリカでは転職が当たり前です。日本もやがてアメリカのように、面接(インタビュー)によりキャリアアップ、収入アップを重ねていく時代が来るような気がしています。
まとめ
転職サイトの選択と有効活用をご紹介します。転職サイトを活用するに当たり、5つのポイントがあります。
- 複数(できれば3社以上)の転職サイトへの登録をおすすめします
- ご紹介する転職サイトは匿名・非公開求人も多く、キャリアップ、収入アップ、ドクターの要望に適格に応えるでしょうし、信頼できると思います
- 医師の需給バランスは、まだまだ売り手市場(有効求人倍率約7倍)であることを肝に銘じてください
- 転職に当たり、譲歩・妥協はおすすめしません
- 最終的に複数の転職サイトからの案件を比較・検討し、転職を成功させてください
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