矯正医官
矯正医官ってどんな仕事?
矯正施設内に設置された診療所(又は病院)の管理者として,被収容者の健康診断を実施し,疾病に罹患した者に対する冶療を行います。また,施設内の保健・衛生管理を行い,感染症の蔓延等を防止することも重要な役割です。被収容者に対する医療全般について策一次的に対応しますので,総合診療医的な位置付けですが,医療刑務所などでは,専門医として,全国から移送される患者の治療を行います。被収容者の健康管理は,再犯防止のための各種改善指導等の基盤です。引用:2017 矯正医官より
矯正医官は、フレキシビリティが極めて高く、待遇がすごく良いです。
私は3年ほど矯正医官を経験しました。刑務所と拘置所でした。刑務所は刑確定者の施設で、拘置所は裁判中の施設です。
刑務所に入れば、受刑者の特に生活習慣病は、ほぼ立ちどころに良くなります。高血圧、脂質異常、糖尿病は、規則正しい食生活、作業、運動により改善してきます。受診希望対応と入所時検診、定期健診、急病時の医療刑務所(八王子や大阪医療刑務所)への搬送が、主たる業務となります。
一般病院での診療と違うところは、受診希望者が礼に始まり礼に終わります。診察前に刑務官が“気を付け、礼!”と言い、診察後に刑務官が“気を付け、礼!”と言います。次に、薬は最も安いものを必要最小限処方します。
時々、訴えが長く、つかみどころのない受刑者に遭遇することがあります。懲罰房に入っている受刑者を診察することもあります。
検診は、入所時、定期と欠かすことのない業務です。入所時と、収容後の受刑者の体動はやはり違ってきます。通常は、起立して対峙し、刑務官付き添いの元、安全第一で行われます。
急変時は対応する必要があります。手に負えないとなると、医療刑務所への搬送となります。私は数回、大阪医療刑務所へ搬送しましたが、飛行機はまず最初に搭乗し、最後部座席に、刑務官とともに座りました。
3年矯正医官を経験させていただき、最後の1年は医務課長でした。施設が大きくなれば、医務部長までは昇進できるようです。刑務所は序列がはっきりしています。所長がトップで、次に部長となるわけですが。医務課長はその下となり、報告は通常医師サイドから出向く必要があります。
矯正医官で楽しかったことが多々ありました。飲み会は弾みます。通常、厳粛な職場なので、飲み会はいつも盛り上がりました。ここで感心したことは、定刻通りに飲み会が始まることでした。一度も、遅れたことはありません。
拘置所は、裁判中の人が入っていました。男女、成人、未成年入り交じり、微妙な雰囲気がありました。病的訴えがあると、一般病院に紹介することとなります。もちろん、刑務官が付き添うわけです。
一度、危ない常習窃盗犯のおばちゃんを病院へ紹介したところ、その病院で窃盗事件が起こり、そのおばちゃんが犯人であることがわかりました。
30代前半で、矯正医官を3年経験しましたが、医師になって初めて月収が手取り100万円を超えたことは今でも忘れません。実験研究の合間、週2日刑務所へ(実働2時間ほど)、週1拘置所へ(実働1時間ほど)で常勤として雇っていただきました。
私の場合は、こういった環境でしたが、子育て中の女性医師、のんびり志向の医師、矯正医療に興味のある医師、アルバイト含め収入アップ医師にはオススメです。
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まとめ
転職サイトの選択と有効活用をご紹介します。転職サイトを活用するに当たり、5つのポイントがあります。
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