ドクターは、年代、ビジョン、事情に応じて転職を検討することがあります。医療コンサルタントにはわかりにくい内部事情に精通しているこの道30年のベテラン医師が、医師転職を網羅的に解説します。転職を検討中のドクター、効率的なアルバイトをお探しのドクターは必見!

退職を伝えるときの5つの障壁と乗り切り方

2018/03/16

  1. 引き止めは社交辞令か本音か
  2. 退職の意向を同僚や後輩、周囲のメディカルスタッフに漏らすべからず
  3. 既に決まった既成事実として伝えることに徹すること
  4. ポジティブな転職理由しか言わないこと
  5. 新天地では自己実現を果たそう

医師が退職を申し出る場合、引き留めに合うのが一般的です。“先生が居るから、この病院はしっかりやっていけるのに”、“先生を慕っている患者さんたちはどうするんですか”、“先生は、後輩や周りのコメディカルに慕われていますよ”、まあ、こういったことを言われれば、リップサービスとしてもうれしいと同時に迷いが生じるかもしれません。

しかし、引き留めには社交辞令が、よく入っていることも事実です。引き留めが全くない場合は、“君は要らない、早く辞めて頂戴”の裏返しです。この場合は、転職に全く支障はありません。新天地で心新たにやっていけばいいと思います。

社交辞令がどれくらい入っているかはともかくとして、上司なり、院長なり、教授なりに申し出た以上は、後に引くことは決していけません。留保してしまえば、転職の申し出があだとなり、その後うまくやっていける確率は極めて低いです。

社交辞令が入った留保は、同じく社交辞令が入ったお礼の言葉『評価していただきまして、ありがとうございます』で返して、次のステップに入るのが妥当な選択です。

2の退職の意向は、決して周りに漏らしてはいけません。漏らすことによって、尾ひれ根ひれが、付きまくり、良き方向になることは決してありません。沈黙こそ金です。確実にスムーズに退局する方法でもご紹介したように、すでに決まったこととして、いきなり責任者と退職の面談をするべきです。

3の既成事実として伝えることに徹することは、退職の意向を上司に伝えるときには、転職活動もほぼ終了して、次の職場を決めておく必要があります。そうでなければ、情にほだされて、倫理的な側面、医師としての責任感に言及されて、引き止められる可能性が残ってしまします。あくまで、 “既成事実として淡々と”です。

4のポジティブな転職理由しか言わないことは、可能な限り現職での不平不満は言わない方が得策です。回復不能な人間関係、劣悪な職場環境への不満があっても、現職環境への不平不満はタブーです。

これは、上司(教授、院長、医局長、診療科部長)の体制への批判につながります。要するには“貴方には部下をコントロール、或いは部下の想いを達成させる能力がない”と言っているようなものです。これは、今後の転職希望ドクターの未来にも悪影響を及ぼす可能性が大きくなります。“ここでは、何かと大変勉強になりました。先生から教えられた○○を元に、更なる分野にチャレンジしたい”とリップサービスを踏まえて、転職理由を伝えると、“まあ、そこまで言うならしょうがないか”との軋轢がない転職になる可能性がおおきいです。

5は退職での面接が終わり、雇用関係が整理された後でのドクターの想いです。私の周りにも、新天地で活躍されているドクターがしっかりと居ます。それを見れば、退職して、転職して、彼、彼女は良かったと思います。

転職は、自らの想いです。 意志が強固であり、新天地へのモチベーションが堅実であり、将来設計がしっかりしているものであれば、はっきり言って、退職を伝えるときと5つの障壁と乗り切り方は大したものではありません。というのが私の考えです。

まとめ

転職サイトの選択と有効活用をご紹介します。転職サイトを活用するに当たり、5つのポイントがあります。

  • 複数(できれば3社以上)の転職サイトへの登録をおすすめします
  • ご紹介する転職サイトは匿名・非公開求人も多く、キャリアップ、収入アップ、ドクターの要望に適格に応えるでしょうし、信頼できると思います
  • 医師の需給バランスは、まだまだ売り手市場(有効求人倍率約7倍)であることを肝に銘じてください
  • 転職に当たり、譲歩・妥協はおすすめしません
  • 最終的に複数の転職サイトからの案件を比較・検討し、転職を成功させてください

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