ドクターは、年代、ビジョン、事情に応じて転職を検討することがあります。医療コンサルタントにはわかりにくい内部事情に精通しているこの道30年のベテラン医師が、医師転職を網羅的に解説します。転職を検討中のドクター、効率的なアルバイトをお探しのドクターは必見!

絶対的、相対的、消極的医師転職理由とは?

2018/03/02

医師の転職理由は、医師紹介会社のアンケート調査によると、『家庭・生活事情』、『退局希望』、『勤務負荷』、『職場環境・人間関係』、『給与・待遇』、『スキルアップ・やりがいを求めて』などが主なもので、他にも転科(例えば外科から美容外科)、公的病院の定年、閉院などがあるようです。

転職の理由は、 絶対的、相対的、消極的理由に大別できるように思います。

絶対的とは、親が開業医で必ず継承しなければならない勤務医の子息、夫が医師で遠方に移動することとなり、その妻が医師で帯同し常勤もしくは非常勤で勤務する、定年退職で物理的に職場を変える必要性などです。絶対的理由は、そんなに多くはありません。

一方、相対的理由が最も多いと思います。換言すれば、より良い職場を求めてでしょうか。医師免許があれば、ある程度の年収、地位、肩書は保証されます。そういった中、諸般の事情によって、職場を変えたい、移りたいとなるわけです。

転職理由の上位ランキングも、裏を返せば、容認できうる状況とも言えます。『家庭・生活事情』では、例えば、「今の職場が過酷で、家族とのゆとりある生活ができない」という具体例を考えてみますと、「僕は外科医で、結婚するとき、君は僕の仕事が過酷とわかって結婚しただろ!」といった説得とか、「第2、第4の日曜日は、必ず家族全員でドライブしようね!」といった妥協案で解決するかもしれません。

『給与・待遇』では、例えば、「これから子供の教育費がかさみ、今の病院の給与では生活が厳しくなることが予想される」という具体例を考えてみますと、「なるべく子供を公立の学校に進ませる!」といった代用案とか、「子供が大学を卒業するまでは、贅沢な暮らしは差し控える!」といった我慢。

他にも、相対的な理由は、ほぼ代用案で転職に至らないことも十分にあります。

こういった相対的理由を絶対的なものにするのが、 修復不能な人間関係・職場環境、精神・肉体的な回復不能な疲弊、収入アップ或いはスキルアップの強烈な想い、のんびり生活や環境変化への深いあこがれなどです。

こういった状況や感情が入ると、相対的転職理由が、絶対的なものとなります。

転職理由が消極的というのは、いわば現状にほぼ満足あるいは問題ないということでしょう。ただし、将来的には未知数なところがあるのも事実でし、医師人生の中、一度や二度は転職を検討する時が必ずあります。

好条件の匿名・非公開求人は、転職サイトに登録されている方を優先します。常勤・非常勤にかかわらず条件の良い非公開求人案件が医師転職サイトにアップされ次第、決まっていくのが世の常です。

絶対的に転職希望のドクターは言うに及ばず、相対的転職希望のドクターにも、とりあえず無料で厳選医師転職サイトに複数登録されることをお勧めします。

まとめ

転職サイトの選択と有効活用をご紹介します。転職サイトを活用するに当たり、5つのポイントがあります。

  • 複数(できれば3社以上)の転職サイトへの登録をおすすめします
  • ご紹介する転職サイトは匿名・非公開求人も多く、キャリアップ、収入アップ、ドクターの要望に適格に応えるでしょうし、信頼できると思います
  • 医師の需給バランスは、まだまだ売り手市場(有効求人倍率約7倍)であることを肝に銘じてください
  • 転職に当たり、譲歩・妥協はおすすめしません
  • 最終的に複数の転職サイトからの案件を比較・検討し、転職を成功させてください

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